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バリューの親方
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私は天童に住んでいますが、出身は酒田です。
で、どんなオヤジだかと言うと・・・・
こんなオヤジなんです。詳しくは、http://www.value-c.jp/outline.html

2011年06月13日

その後の地震保険

  義援金の支払いがまだまだ遅れがちなのに、地震保険は加入者に保険金をかなりの数の支払いを終えたと報道がありました。さすが民間は早いな~と感心します。
鑑定に出向いていた知人の建築士たちも、ほとんどが生業に戻りました。御用済みというわけです。

 掛けた保険金の100%支払いのある全損50%支払いのある半損5%支払いのある一部損、そして支払われない無責に分けられますが、どうせ損保会社なんて、なかなか支払ってくれないし、あわよくば支払額を何とか少なくしようと難癖をつける、などと言われますが、こと地震保険についてはそうでもないと思います。

ご存知のように地震保険はどこの損保会社でもルールは同じで、掛けられるマックスの金額も同じです。
これは国と損保が共同して運営している保険だからです。国が共同するということは、一旦地震が起こってしまうと、被害額が甚大で、一保険会社では賄えなくなる恐れがあるからです。

それだけ被災件数が多くなると言うことです。そして、これらを通常の損害のように細かく精査して鑑定するには、プロ鑑定人だけでは絶対数が足りません。そこで、建築のプロである建築士などが、臨時鑑定人として動員されるわけです。地震だけでなく災害規模の大きい台風災害や洪水などの水害などもそうです。「大災害時の簡易鑑定」となります。

そうするとマニュアルに従って、動員された臨時鑑定人が鑑定します。
鑑定もいちいち家の壁や屋根の面積や基礎の長さを計測するのではなく、床面積などから簡易計算式によって、これを求めます。

 これを分母にして、分子に損害の面積や長さを代入してパーセンテージを求めていきます。鑑定から判定、支払い金額決定まで、現場で1件当たり1時間程度で行わらないと、前述の素早い損保の支払いなど絶対に不可能です。

地震保険は、建物や家財に保険を掛けていますが、損害を受けたこれらを元に戻すための保険金ではありません。

国が共同している意味は「被災者の生活再建」のための給付金的なお金だからです。ですから「これだけ家が損傷しているのに、たったこれしか保険金が下りないのか」とぼやく方がおられますが、お気持ちはわかるにしても、残念ながらそういう意味合いですし、鑑定人がさじ加減でどうにでもなるものでもありません。

 それでも簡易鑑定が故に、また臨時鑑定人がゆえに保険会社の立場ではなく第3者の立場で、判定を出しているのが現実です。
実際、基礎に小さなヒビが散見される程度であれば、一部損になっているケースが多いですし、これに加えて壁面にヒビが入っているのであれば、半損になっているケースも多くあります。

さらに家財などは、一部損や半損がほとんどで、あれだけの地震で、家財が散乱したのであれば、どう鑑定しても無責の方が少ないのではないでしょうか。

 このように、次の地震なんていつ来るかわからない、地震保険は火災保険のオプションだから程度に考えず、何は入らずとも地震保険だけは、掛けておいて損はありません
私どもが損保の代理店でもあり、そして今回臨時鑑定人として現場を見てきて痛切に感じました。

さらに言うなら、少々の掛け金で入れる震災パートナーズという会社の地震保険は、火災保険を掛けていなくても掛けられますし、損保の地震保険金の支払いの不足分を補うこともできるのではないでしょうか。

 地震保険は火災保険を掛けているのであれば、後からでも追加で入れます
さらに地震保険の保険金は一度下りてしまえばそれでおしまいというわけではありません。
5%しか下りない一部損なら、まだ95%の保険金が残っています。その後にもう一度余震が来て、損傷を受けたら、この95%がゼロになるまで、保険の有効期間中なら保険金が下りてきます。


それだけ手厚いのがこの地震保険です。それは、建物の修理金ではなく、まさに「被災者の生活再建」のための保険だからというわけです。



Posted by バリューの親方 at 12:37