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バリューの親方
バリューの親方
私は天童に住んでいますが、出身は酒田です。
で、どんなオヤジだかと言うと・・・・
こんなオヤジなんです。詳しくは、http://www.value-c.jp/outline.html

2011年08月23日

快速帆船

 カティーサーク号と言えば、洋酒のブランドにもなった快速帆船です。
その昔、中国から英国へ、誰よりも早く紅茶を届けるために開発されたティークリッパーという帆船です。

当時、輸送手段の主力は船便です。その年に取れた中国の新茶をその年中に飲めると言うのは、夢のようなお話。当然プレミア付の高値で取引されたため、とにかく足の速い船が重宝されたと言います。
船形も流れるようなスマートさで、見事なプロポーションです。

 さて、日本の海運の主力は千石船。西廻り航路を行き来した船は「北前船」とも呼ばれました。
でも、見るからにずんぐりして、快速と言う言葉には程遠いような気がします。
青森には、日本で唯一、復元されて自力帆走できる「みちのく丸」という北前船があります。

 この「みちのく丸」が西廻り航路を再現した航海に出て、その途中に酒田港に寄航しました。
この北前船の帆を展帆して、帆走させるイベントのボランティアに行ってきました。
沢山のヨットマンたちが、ボランティアに参加しましたが、いつも乗っているヨットとはちょいと勝手が違ってました。

化け物のように大きい帆ゲタをえっさ、ほいさと揚げ、東の風に乗り真追っ手の風で走りました。これがまた舵取りが難しい。船は勝手気ままに右に左に頭を振るし、これをまっつすぐに走らせるべく、舵で修正しようとすると、惰性が利いて回頭が止まらず、またまた頭を左右に振り始める始末。しかも、力いっぱい3人がかりで舵を操作しないと、なかなか舵も切れない・・・。メチャ重い。

でも、このドン亀のような北前船は、帆をいっぱいにはらんで、どんどん加速していきます。
最後はあれよあれよと言う間に、6、7ノットまで船速が上がりました。
さらにこの船、追っ手でしか走れないただの帆掛け舟かと思いきや、ヨットのように風に向かっての帆走もできるとのこと。要するに、風に合わせて自由自在に、しかも快速で荷物を運んでいたようです。

北前船は英国のティークリッパーに勝るとも劣らない運送性能だったように思えました。
それにしても、一本の木材で作られた帆柱、帆ゲタなどは圧巻です。
今回は、2隻のタグボートで引かれての出入港でしたが、エンジンの無い昔は、英国の帆船時代のように、帆走で出入港し、さらに巧みな舵さばきで、細い水路を通り抜けていったのでしょう。

江戸の昔の水夫には、脱帽です。


この舵の重いこと重いこと・・・。


艤装はいたってシンプル。ただ、何するにしても重い・・・。




Tシャツの色で、持ち場がわかるようになっています。




Posted by バリューの親方 at 00:28