2012年07月14日
違法へのお目こぼし
ここのところ、新築や既存住宅に関する補助金が頻繁に発表されています。
特に、政府が指針として掲げている優良な中古住宅の流通のための補助金制度は、バラエティ豊かです。
「優良な」というところがミソです。
CO2排出を抑えるような断熱性能と地震に強い耐震性能向上のための補助金が、この「優良な」の具現化です。
だいたいにして、こういう類の補助金申請をするには、真っ当な市民であることが前提です。つまり収めるべき税金をちゃんと納めている。守るべき法を遵守しているということです。さらに建物に対しても違法なものへの補助金などありえません。これは誰もが納得するところだと思います。
でも・・・・・。
世の中には、そうではないものもあるようです。
私どもも設計事務所の立場から、耐震診断を行うことがよくあります。
市の指定した診断員が行った診断をもとに耐震補強すると補助金も出ます。
ここまでは全国の市町村が同じように行っているので、何の不思議もありませんが、先般発表されたデータで、恐るべき事実が発覚しました。
新宿区が行った耐震診断の結果、耐震補強が必要となった約5割の木造住宅が、違法状態の建物だったと言うのです。
ただ、この違法状態ですが、現状の建築基準法に合致していないと言うことで、建築当時はそこまでこの法が整備されていたかどうかは疑わしいところです。
こういう建物は、建っている間は、しかたがないという判断ですが、これを改築や建て替えの時には、現行法に適合しないと、建築が許可されません。
現行法下では違法と判断された多くは、敷地が4m未満の道路にしか接しておらず、本来であれば道路の中心から最低2m以上離して、建物を建てなければならないところ、通常通りに建てられているというケースだそうです。これはよくあるケースで、山形あたりでも1本路地裏に入れば、沢山あります。
往々にして、こういうところに、古い木造住宅が密集しており、地震等で倒壊したり火災が発生すると取り返しのつかなくなるのは目に見えています。
本来であれば、こういう密集地の古い建物にこそ現行法に適合するよう、改築や建て替えを促進すべきなのでしょうが、現状では法に違反している建物ということもあり、補助金も出せないのが痛し痒しのところです。
ところが、新宿区ではそんなことも言っていられなくなりました。
30年以内に震度7以上の首都圏直下型地震が発生する確率が70%と発表されたからです。
新宿区はこの違法状態のままでも最高150万円の耐震補強工事補助金を支給することにしたそうです。
もちろん、適法な建物の半額としたり、建て替え時は違法状態を是正すると言う念書を取ってのことだそうですが・・・。
それにしても違法の是正より、耐震化促進を優先したということですから、苦渋の選択と言えますが、何でも前例がないからとか、定規で引いたようなことばかり言う役所としては、大きな大英断であることには違いありませんね。
< P R >
頭金ゼロ、ボーナス払いゼロ、月々家賃並みの返済で、20代からの土地付き新築一戸建てマイホーム。
山形県内の山形市、天童市、東根市、寒河江市で、夢実現のお手伝い。
アパート脱出応援団のバリューハウスです。
もちろん土地から中古住宅、賃貸まで不動産全般の業務に対応できます。
特に、政府が指針として掲げている優良な中古住宅の流通のための補助金制度は、バラエティ豊かです。
「優良な」というところがミソです。
CO2排出を抑えるような断熱性能と地震に強い耐震性能向上のための補助金が、この「優良な」の具現化です。
だいたいにして、こういう類の補助金申請をするには、真っ当な市民であることが前提です。つまり収めるべき税金をちゃんと納めている。守るべき法を遵守しているということです。さらに建物に対しても違法なものへの補助金などありえません。これは誰もが納得するところだと思います。
でも・・・・・。
世の中には、そうではないものもあるようです。
私どもも設計事務所の立場から、耐震診断を行うことがよくあります。
市の指定した診断員が行った診断をもとに耐震補強すると補助金も出ます。
ここまでは全国の市町村が同じように行っているので、何の不思議もありませんが、先般発表されたデータで、恐るべき事実が発覚しました。
新宿区が行った耐震診断の結果、耐震補強が必要となった約5割の木造住宅が、違法状態の建物だったと言うのです。
ただ、この違法状態ですが、現状の建築基準法に合致していないと言うことで、建築当時はそこまでこの法が整備されていたかどうかは疑わしいところです。
こういう建物は、建っている間は、しかたがないという判断ですが、これを改築や建て替えの時には、現行法に適合しないと、建築が許可されません。
現行法下では違法と判断された多くは、敷地が4m未満の道路にしか接しておらず、本来であれば道路の中心から最低2m以上離して、建物を建てなければならないところ、通常通りに建てられているというケースだそうです。これはよくあるケースで、山形あたりでも1本路地裏に入れば、沢山あります。
往々にして、こういうところに、古い木造住宅が密集しており、地震等で倒壊したり火災が発生すると取り返しのつかなくなるのは目に見えています。
本来であれば、こういう密集地の古い建物にこそ現行法に適合するよう、改築や建て替えを促進すべきなのでしょうが、現状では法に違反している建物ということもあり、補助金も出せないのが痛し痒しのところです。
ところが、新宿区ではそんなことも言っていられなくなりました。
30年以内に震度7以上の首都圏直下型地震が発生する確率が70%と発表されたからです。
新宿区はこの違法状態のままでも最高150万円の耐震補強工事補助金を支給することにしたそうです。
もちろん、適法な建物の半額としたり、建て替え時は違法状態を是正すると言う念書を取ってのことだそうですが・・・。
それにしても違法の是正より、耐震化促進を優先したということですから、苦渋の選択と言えますが、何でも前例がないからとか、定規で引いたようなことばかり言う役所としては、大きな大英断であることには違いありませんね。
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頭金ゼロ、ボーナス払いゼロ、月々家賃並みの返済で、20代からの土地付き新築一戸建てマイホーム。
山形県内の山形市、天童市、東根市、寒河江市で、夢実現のお手伝い。
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もちろん土地から中古住宅、賃貸まで不動産全般の業務に対応できます。
Posted by バリューの親方 at 06:02