がんじがらめ
私どもは、
山形県知事免許の宅地建物業も併業しています。
これは建設業の
山形県知事許可や設計事務所の
山形県知事登録とは許認可のレベルが異なります。
それだけ、新規申請や更新申請が
非常に厳しく細やかに行われると言うことです。いわゆる役所仕事と言われる、定規で引いたようなきちーっとした方法で行われます。
私どもも先日、
5年に一度の免許更新を申請し、監督官庁である山形県の立ち入り調査を受けました。
いやはや細かい。分厚い宅建業法の法令書をでんと机の上に置き、申請書類や裏づけとなる帳票を一枚ずつ指差し確認を行いながら、実施されます。
不備な帳票の指摘事項もいくつかあり、是正措置を講じるよう指導がありました。
あくまでも、
免許を与えているというスタンスです。それも、よからぬことを企む不動産屋に・・・という感じが見え隠れします。ほんと、日本の不動産業の地位は低いのです。決してずる賢い商売をしているわけではないのにです。それに比べて
米国の不動産業者のステータスの高さよ・・・。
日本の不動産業者は伝家の宝刀
「宅建業法」「宅建業法執行規則によって、がんじがらめにされています。昨今、これに輪を掛けて厳しく改正されました。宅建業者の違反行為に対する
監督処分基準の追加です。
驚くべきことが記されています。
1、勧誘に先立って、
業者名、担当者名、勧誘目的を告げずに勧誘を行った場合には
7日間の業務停止
2、契約を望まない意思表示をしたにもかかわらず、
再勧誘した場合には
15日間の業務停止、さらに関係者に
損害が発生した場合は
30日間の業務停止3、
迷惑を覚えさせるような時間帯の電話や訪問による勧誘は
15日間の業務停止、さらに関係者に損害が発生した場合は
30日間の業務停止1については、営業の先輩から、最初から訪問の目的をあからさまに話すより、少しずつ少しずつお互いの信頼関係を深めていって、
最後に商売の話をちょっとだけさせていただくのが、基本と習いました。
2については、一度や二度のお断りにめげるな。お前の人格まで否定されたわけじゃない。
営業は断られてから始まるとも習いました。ましてやお客様のニーズは日々変化している。今日は不要と言われても、絶対明日も不要であると言う道理はないと。
3については、
夜討ち朝駆けこそが
営業マンの熱心さのバロメーター。共働きのお客様に有益な情報をご提供するためには、留守の昼間に伺っても意味がないとも習いました。お客様は私たちを首を長くしてお待ちになっているとも。
私たちが、良かれと思って先輩から伝承されていた営業スタイルは、もう通用しないのかもしれません。いやいや今や通用しないのではなく、
昔から大迷惑だったのかもしれません。
それにしても、こんなことが法に明文化されるぐらいですから、よっぽど迷惑で強引な営業活動を行った会社があったのでしょうね。
いづれにしても、これが法に明記され、罰則処分規定まであるとなると、怖いので
「待ちの営業」が主流になるかもしれません。
小奇麗なオフィスでも持っている企業でないとなかなか
待っててもお客さんのほうから来てくれるなんて、なかなかないのでしょいうけど。