高齢者受難の時代

バリューの親方

2011年12月09日 01:40

 このごろ感じることは、とにかく回り近所、知り合い、縁戚に老人、失礼、高齢者がが多くなったということです。。
しかも、ボケたの寝たきりだのと人格や尊厳すらも危うくするような話題が尽きません。

そして、恐ろしいデータを知りました。
それは厚生労働省が出した「高齢者に対する虐待件数」です。毎年右肩上がりで伸びていき、2010年度は家庭内で16、668件でした。ニュースにも随分出た感がありましたが、意外に少なかったのが施設内での虐待です。何と96件です。合計の対前年伸び率は7%アップです。

その中身が注目に値します。
被害者の約半分が認知症だったそうです。また被害者の77%が女性で42%が80歳代だそうです。これは、女性のほうが長生きなので、比率的にも高くなっているのかもしれません。
ただ、加害者を見てビックリです。

息子が43%、娘が16%と実の子供からが60%を占めます。
ドラマなどの題材で取り上げられる息子の嫁は7%と意外な結果でした。 そして虐待の内容はと言えば、暴力などの身体的虐待が63%でトップだそうです。

 いままで育ててくれて、苦労して大学まで出してくれたボケた母親を、実の子供が暴力的に虐待するという構図が見えてきます。寒々しい限りですが、自分がその立場にあったならと考えると、正義感ぶるだけでは済まない様な気もします。

 ウチの父や母は、もし一人ぼっちで生き残り、自分が何ものなのか分からなくなったら、どうぞ構わず施設にでも何でも入れてくれと言います。
最後の最後は人としての尊厳を守りたいということなのかもしれません。とは言え、これからの日本どんどんどんどん高齢者が増えていきます。いくら施設を増やしていっても、到底追いつくわけがないと思います。

そうすると、いやおうなしに家庭介護が当たり前になってくるでしょう。今回のデータは他人事とばかりは言っておれない気がします。